フェルラ酸とは

フェルラ酸:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

フェルラ酸(Ferulic acid)はフィトケミカルとして植物の細胞壁などに存在する有機化合物である。ケイ皮酸の誘導体で、リグニンを構成する。また、他の芳香族化合物の合成の前駆体となる。

フェルラ酸1

天然での存在

 フェルラ酸とジヒドロフェルラ酸は、細胞壁のリグノセルロース中でリグニンと多糖を繋ぎ合わせる役割を担っている。米、小麦、大麦やコーヒー、リンゴ、アーティチョーク、ピーナッツ、オレンジ、パイナップルなどの種子の中にも見られる。濃アルカリを用いて小麦や大豆のふすまから抽出できる。カフェ酸にO-メチルトランスフェラーゼが作用することにより、生合成される。

生体防御への利用

 フェルラ酸は、他のフェノール類のように抗酸化作用を持ち、活性酸素種などのラジカルと反応する。活性酸素種とラジカルはDNAの損傷や癌の原因となり、細胞の老化を促す。動物実験やin vitroでの実験では、フェルラ酸は乳癌や肝臓癌に対して抗腫瘍活性を示した。また癌細胞にアポトーシスを起こさせる働きを持つことも指摘されている。さらにベンゾピレンなどによる発癌を予防する効果も持つ。ただし、これらは人間によるランダム化比較試験に基づくものではなく、これらの結果が人間にも直接当てはまるとは限らない。アスコルビン酸、ビタミンEと共存すると酸化ストレスを減らし、チアミン二量体を形成して皮膚を守る。

応用

バニリンの前駆体

 天然に多く存在するフェルラ酸はバニリンの工業合成の原料となる。しかし、現在ではバイオテクノロジーを用いたバニリンの製造がより効率的に行われている。  

質量分析

 MALDI法による質量分析でタンパク質のマトリックスとして利用されている。

 

フェルラ山

ドクターサプリメント

 

遠藤英掲遠藤英俊先生の著書にフェルラ酸が掲載

 国立長寿医療センター包括診療部長で度々NHKにもご出演される遠藤英俊先生の著書「認知症・アルツハイマー病がよくわかる本」(主婦の友社刊)

 その50ページに「塩酸ドネペジルを長期服用するときの注意点とサプリメント情報」というのが掲載されています。その中に「サプリメントでおすすめのものは」という項目があり、イチョウ葉エキス、ビタミンE、フィッシュオイルに続き、何と最後にフェルラ酸が掲載されています。大変有難いです。掲載部分の文章を引用させて頂きます。「最近では米から抽出されるフェルラ酸がアルツハイマー病に有効であるとの報告もなされています。グロービア社長ブログより)


フェルラ酸      Dr.Supplement                  外科医山田 眞人

ほとんど全ての植物の様々な器官に含まれているフェノール酸で、ラジカル消去と活性酸素消去の二つの作用を持った天然の抗酸化物質。(γ-オリザノールは消化過程でほとんどがフェルラ酸に変換される)米糠からの抽出技術の進歩により天然の抗酸化物質・運動能力増強剤として期待されている。   フェルラ酸はノルエピネフリンの最初の代謝産物であるノルメタフリンの構造に類似しており、脳下垂体でソマトトロピン合成促進類似作用があることから、臨床試験も行われている。ウェイトリフティング競技者では筋力アップが、長距離ランナーでは持久力の向上が認められている。また国立ガンセンター中央病院では大腸ガンの発ガン抑制作用が確認され、さらに研究が進められている。

エルラ酸注ぎ
脳死メカニズム